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優れた教育環境で国際的に高い評価を得ているオーストラリアは「学校教育」を国家の優先課題のひとつとして掲げ、「習熟度別指導」や「個性・能力の伸長」を重んじる教育で、大きな成果を挙げています。小学校では、生徒の適正や習熟度などを充分に考慮した上で学年を決定し、各自の得意科目を伸ばし、苦手科目を補強する教育を実践しています。また、近年激しく変化する情報社会に対応できる能力を身につけるため、低学年のうちからIT教育を積極的に行っています。
「教科書に頼らない」授業では、教師が自由に教材を選び、カリキュラムを設定します。学習方法も「暗記」よりも「考えること」に主体を置き、発表や話し合いなどを通じて自分の意見を持ち、発言する力を養います。また、様々な学校行事やイベントを実施し、日々の授業の中でも遊びの要素を取り込むことで、子供たちの知的好奇心と学習意欲を高める工夫がされています。こうした柔軟性に富む伸びやかな教育環境で、子供たちは豊かな人間性と確かな基礎学力を養い、「学ぶ楽しみ」を培います。

学校はそれぞれの州によって管轄されており、一般的に1年間の準備学級を経て、1年生から6年生(または7年生)までが初等教育である小学校となっています。準備学級にあたる幼稚園では、入学前の児童が小学校生活にスムーズに適応できることを目的とし、読み書きや数字の数え方などを学びます。
義務教育は学年ではなく、6歳から15歳(タスマニアのみ16歳)までの年齢で決められており、通常は10年生で修了します。準備学級は州によって義務教育としないところがあり、呼称も準備学級「プレパラトリー・イヤー(Preparatory Year)」であったり、幼稚園「キンダガーテン(Kindergarten)」であったりと州によって異なります。
| 小学校: 準備学級 + 1~6年 | 首都特別地域(ACT)、ニューサウスウェールズ州(NSW)、ビクトリア州(VIC)、タスマニア州(TAS) |
| 小学校: 準備学級 + 1~7年 | サウスオーストラリア州(SA)、ノーザンテリトリー州(NT) |
| 準備学級、小学校: 1~7年 | クイーンズランド州(QLD)、ウェスタンオーストラリア州(WA) |
オーストラリアでは、公立・私立を問わず、幼稚園児や小学生の受け入れを行っています。州や学校によって受け入れ規制が異なりますので、留学目的地の受け入れ態勢を確認する必要があります。また、オーストラリアの詳しい教育制度は「オーストラリアの教育制度」をご覧ください。
州立校(公立)と私立校があり、ほとんどが男女共学で、州立校が約7割を占めます。州立校は基本的に無宗教ですが、私立校はキリスト教などの宗教系が多く、まれに男女別学の場合もあります。クラスの生徒数は平均20~30人で、授業は通常9時に始まり、3時頃に終了します。州立、私立共に制服がありますが、学校給食はないためランチやおやつを持参します。授業終了とともに下校し、放課後は自由に過ごします。
留学生を受け入れる多くの小学校では、留学生担当のカウンセラーが配置され、学校生活全般に関してアドバイスを行っています。また、学校行事など様々な場面で保護者や地域住民の参加を促しており、学校、保護者、地域が力を合わせ生徒を守り育てていく教育環境を実現しています。
英語、算数、理科、技術、社会研究・環境、保健体育、芸術、外国語の8科目が必修科目に指定されています。また外国語ではフランス語や中国語をはじめ様々な言語が教えられており、特に人気の高い日本語は多くの学校で取り入れています。また、社会研究や理科・環境学習など幅広い科目で課外授業を積極的に行っています。
州や地域、期間によって異なりますが、通常公立の幼稚園・小学校へは、特別な条件がなくても入学できます。ただし、比較的早い時期に受入枠がいっぱいになってしまうため、早めの予約が必要です。また、州や学校によっては入学許可が出るのは学校との面接の後ですから、日本から学校やビザの準備をして留学することができません。一度は下見を兼ねて現地の学校に行く必要があります。
私立の幼稚園・小学校は、学生ビザを取得するか、親の学生ビザかビジネスビザなどの扶養家族としてビザを取得しないと受け入れてもらえないところがほとんどです。この場合、夏休みなどの長期休みを利用して、現地幼稚園・小学校へETASビザで短期留学するのは難しくなります。また、幼稚園・小学校の入学の条件として、大人の送り迎えが挙げられます。送迎ができない場合入学許可が下りないことがありますので、親の滞在期間中の計画を見直す必要もでてくるでしょう。このことから、学校と住まいは比較的近い場所を選ぶことは必須です。
<州立幼稚園・小学校の受け入れ状況>
州 |
受け入れ状況 |
ニューサウスウェールズ州 |
全学年可 |
ビクトリア州 |
全学年可 |
南オーストラリア州 |
全学年可 |
西オーストラリア州 |
全学年可 |
首都特別地域 |
全学年可 |
タスマニア州 |
全学年可 |
ノーザンテリトリー |
全学年可 |
クィーンズランド州 |
Year 6、7のみ |
私立校の場合は、各学校が受け入れ条件を決めているため、直接学校に問い合わせる必要があります。
州や学校によっては、日本の学校の成績証明書や推薦状を求められる場合もあります。州立校の場合は、基本的に保護者の同行や血縁のガーディアン(保護責任者)指定が義務づけられます。入学要件は州や学校によって異なるため、志望校と確認する必要があります。

帰国子女でもない限り、幼稚園児や小学生がスラスラと英語を話す可能性は少ないでしょう。うまく話せなくても、日本で児童英会話を習っているなど普段から英語に触れている場合は入学許可の判断の際に考慮されるようです。
小学校では、英語を母国語としない生徒に対し、担任教師が英語のサポートを行うほか、多くの学校が補習英語クラスを実施しています。このクラスは通常の授業を受けながら参加できるようになっており、読み書きや会話をはじめ授業に対応できる英語力を身につけられるよう専門の教師が指導します。通常、高学年の場合は、入学前に集中英語コースで充分な英語力を身につけた後、サポートを受けながら一般の授業に参加します。補修英語クラスや集中英語コースが併設されていない場合は、併設された学校への入学を促されることがあります。
18歳未満の海外留学生には、ガーディアン(オーストラリアにおける親代わり)の指定を各州政府によって義務付けられています。このガーディアン制度は、基本的には各州政府の認定を受けた社会的責任を担える人が指定されていますが、ホームステイ先のホームペアレンツ(ホストファミリーの両親など)が成ってくれるケースもあり、ケースバイケースです。ですが、幼稚園児・小学生の渡航には、必ず親もしくは身内など保護者となる大人が同伴することが条件となっている州が多いため、通常はこの保護者をガーディアンとして学校や政府に申請を行います。ガーディアンは非常時の連絡先となるだけでなく、生徒が悩みのある場合などは相談相手になり、問題解決の手伝いをする役割を担います。
<州立小学校の保護者同行の条件>
州 |
保護者同行の条件 |
ニューサウスウェールズ州 |
親 |
ビクトリア州 |
親 |
南オーストラリア州 |
親 |
西オーストラリア州 |
親、祖父母、叔父、叔母 |
首都特別地域 |
ガーディアンビザ保持者 |
タスマニア州 |
ガーディアンビザ保持者 |
ノーザンテリトリー |
条件なし |
クィーンズランド州 |
親 |
子どもの英語力を必要以上に気にする人がいますが、心配は無用でしょう。子供は脳の吸収力が優れており、環境に適応するスピードは大人よりもはるかに速いものです。子供同士遊びながら、自然と英語表現を覚えていきます。それよりも、日本では思っていない習慣や出来事に出会ったとき、同伴している大人が日本との違いを楽しむぐらいの姿勢を見せることが大切です。あまり神経質にならずに、どっしりと構えるのが良いでしょう。親がオロオロすると、子どもが敏感に察して自分よりも親のことが心配になり、自分のことに集中できなくなります。子どもは楽しければ英語も文化も学びますから、まずは環境に適応させることから考えるべきです。
州、地域、留学期間、幼稚園・小学校によって授業料などが大きく異なります。目安としては、学費が年間$7,000~$15,000程度、学費のほかに、入学申込金、滞在費、生活費・雑費、教科書・教材費、制服代、課外活動費、留学生保険やその他の保険料を考慮に入れる必要があります。
詳しくはSeekStudy.comまでお問い合わせください。
留学生健康保険(OSHC-Overseas Student Health Cover)とは、オーストラリアへ学生ビザで留学する人が必ず加入するように義務付けられている保険です。詳しい情報は「海外留学生保険(OSHC)」をご覧ください。
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